しの字通信

2020年08月06日



ただいま発売中の「詩とファンタジー No.41」(かまくら春秋社)で、以前に描いた「キューピーぽえむ」の挿絵が再掲載されています。

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今号のテーマは「愛は食卓にある」。
キューピーぽえむは食に関する詩で、挿絵にはキューピーマヨネーズが必ず登場します。私のページは文月悠光さんの詩「ドレッシングの恋」。

毎号見開きでひとつずつの掲載でしたが、今回は総集編の趣で、歴代のキューピーぽえむが勢揃いしています。
さまざまな詩と挿絵を是非お楽しみください
宇野亜喜良さんの表紙ですハート(トランプ)

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2020年08月21日



8月2日に装丁家の坂川栄治さんが亡くなられました。
まだ信じられない気持ちですが、自分のために坂川さんのことを書いておこうと思います。

2007年に「イラストレーション」という雑誌で「坂川栄治の装画塾」の生徒募集を知り、締切は過ぎていたけれど、おそるおそる坂川さんの事務所に電話をかけました。
私は美大を卒業してから、絵を描いたり描かなかったりしながらアルバイトをして暮らしており、イラストレーターになりたいと言いながら、特別な人しかなれない職業だと思っていました。
本が好きで、書店で素敵だなと思う本によく「装丁 坂川栄治」とあったので、あの坂川さんに絵を見ていただけるのか、と入塾が決まってから急いで10枚ほどの絵を描きました。
8人ぐらい塾生がいたと思います。坂川さんはデザイナーとして、1人1人の絵がどんな本に合うのか話してくださり、みんなで他愛ないおしゃべりもしました。雲の上の職業だったイラストレーターへの道が、ひとつの仕事として、私の前に広がっていきました。

好奇心旺盛な坂川さんが、耳慣れない言葉を聞くと「それ知らない!どんなこと?」と、目を輝かせて前屈みになっていた姿を思い出します。
ちなみに私が坂川さんに説明した言葉で、今も覚えているのは「トロフィー・ワイフ」です....(芸能人の話をしていたんだったと思います....)。

最後にお会いしたとき、「facebookで見た絵よかった!びっくりした!」と仰ってくださった『鳥の木』と『夜の木』を添えておきます。

ありがとうございました。

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